[9/30] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「昨日は香水の種類についてお話ししましたが、
 今日は香水の歴史です。」

香水の原型は紀元前のエジプトと言われています。

この時代、人々は宗教的な儀式やお祭りなどで
香りのよい草や木を燃やして、
その煙を体とか衣服に当てて
香りを移していたのだそうです。

この香りのよい煙はラテン語で
「パルフューム」というふうに呼ばれていたそうで、
これが今の香水「パフューム」の
語源だと言われています。

香水の歴史には諸説ありますけれども、
今日はこの中からアルコールを使用した香水の
始まりのお話をさせていただきます。

13世紀にアラビアでアルコールの製造法が発見され、
14世紀になってからアルコールが
香料に用いられるようになりました。

この最初のアルコールを使った香水が
当時のハンガリー王妃エリザベートのためにつくられた
ハンガリーウォーターというものです。

伝説なのですけれども、その当時
70歳を超えていたエリザベート王妃ですが、
リウマチに悩まされていたそうです。

ところが、このハンガリーウォーターを
洗顔とかお化粧とか入浴のときに使ったところ
リウマチが治って、そればかりか若さまで
取り戻したというふうに言われているそうです。

「で、そしてね、その70歳の
 エリザベートさんなんですけれども、
 なんと20代の国王からプロポーズされたほど
 若返っちゃったという伝説です。」

その後、アルコールを使った香水が
ヨーロッパの貴族の間で広まっていきます。

特にフランスでは、
お風呂に入る習慣がなかった貴族が
体の匂いを消すために香水を
よく使っていたと言われています。

日本では明治時代に輸入された香水が販売されて、
文明開化の波に乗って流行しました。

国産の香水の第1号は
大正時代に資生堂さんから発売されたもので、
名前も「梅の花」と「藤の花」とか
こういう感じの日本的なイメージで
つくられていたのだそうです。

「私もイギリスに住んでいたときにね、
 『香水ってヨーロッパの文化だよ』
 って聞きました。

 イメージとしてはおしゃれな
 イメージがあったんですけれども、
 そうではなくてヨーロッパ、湿度も低くてね、
 実際毎日お風呂に入らなくても
 あんまり気持ち悪くないそうなんですね。

 なので、香水を体につけて
 体の匂いを消すためと言いますか、
 そんなふうに生活に密着しているものなんだぁ
 っていうことを知りましたね。」

<香水の歴史>

[9/29] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「人とすれ違ったとき、ほのかに漂ってくるよい香り
 といえば香水ですね。
 香りは思い出をよみがえらせる力も持ってますよね。
 香りをかいだその瞬間にその頃に戻りませんか?
 そこで今週は、香水のお話をしたいと思います。」

香水とは、植物や動物からとった香料を
アルコールに溶かして蒸留水で薄めて
香りの成分を調節したものです。

含まれる香料の量によって
大きく4つのタイプに分かれます。

そして、使い方も異なってきます。

まず1つめがパルファン。
パフュームとも言いますよね。

香料の濃度は一番高くて15%~25%。
香りが深くて持続時間は5時間から7時間。

ほんの少しの量で強く香ります。
値段も一番高いですね。

そして、2つめがオードパルファン。
オードパフュームとも言いますけれども。

香料の濃度は10%~15%。
香りの持続時間は4時間から6時間。

パルファンに一番近い品質で、
持続時間も同じぐらいなのですけれども、
パルファンよりもお値段が手頃で
種類も豊富になってきます。

3つめがオードトワレ。

これは香料の濃度が5%~10%。
香りの持続時間というのは3~4時間。

濃度が低いので、香りが軽くて気軽に使える
もっとも人気が高いタイプですね。

お値段のほうもさらに手頃になってきて
種類も豊富になっています。

そして、4つめがオーデコロン。

香料の濃度は3%~5%。
香りの持続時間が1~2時間。

濃度が一番薄くて性別に関係なく
使えるタイプなんかもあります。

「ユニセックスタイプとかね、ありますよね。
 シャワーの後とか、気分転換したいときなどに
 向いています。」

香水の香りは原料というか、
材料となる香料の種類でいくつか分かれます。

初心者でも使いやすくて誰にも好まれやすいのは、
お花からとった香料をベースにした
甘い香りのフローラル系。

そして、グリーン系というのは、
森や自然をイメージしたリラックスできる香り。

そしてそして、シトラス系は
柑橘系のさわやかな香りです。

その他、動物性の香料のムスクをベースにした
濃厚な香りのオリエンタル系とか、
あと、木の香りをベースにした深みのある
あたたかな香りのシプレ系などがあります。

「後半はなんか男性のね、香水なんかにも
 よくあると思うんですけれども。
 みなさんはどんな香りがお好きですか?」

<香水(ウィキペディア)>

<香水の分類~風香美人~>


<管理人より>

以前から何度か「ぜひ香水のお話をしてください」と
番組宛てにメールをさせていただいていたこともあって、
今週は香水がテーマということですごくうれしいです。

杏樹さん、スタッフのみなさん、
本当にありがとうございます。 m(_ _)m

って、

私がお願いしたからでは
ないかもしれませんけれども・・・ (^_^;)

[9/26] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は秋のお花のお話をしています。
 最終日の今日はサルビアのお花です。」

サルビアはシソ科の名称です。
花言葉は「燃ゆる想い」。
夏から秋にかけての代表的なお花です。

サルビアはラテン語で「救う」とか
「治療する」という意味があるのだそうです。

香辛料とか薬用として知られるセージも
同じサルビアの仲間です。

実は、サルビアには700種類以上も
仲間がいるそうです。

サルビアと言えば真っ赤な色をしたお花が
特徴なのだそうですけれども、
日本で古くから親しまれている
代表的な紅色のサルビアというのは
ブラジル原産の「スプレンデンス」
という種類だそうで、
明治時代に日本に伝わってきた
というふうに言われています。

サルビアと言えば真っ赤なお花の
イメージが強いですけれども、
実はそれ以外の色をしたお花もあるそうで、
例えばサルビアパテンスという種類は
青いお花を咲かせます。

これはサルビアブルーというふうに
言われているそうです。

また、サルビア・ネモロサという種類のお花は
紫色のサルビアのお花を咲かせます。

「なんとなくね、ラベンダーのお花のイメージですね。
 その他にも種類によってはピンク色のお花とか
 白っぽいお花などのサルビアもあるということで、
 けっこう種類豊富ですけれども。

 でも、やっぱりサルビア色というふうに聞くと
 強い赤色のことを指すようなので、
 やっぱり『サルビア=赤いお花』
 のイメージが強いんでしょうね。

 で、このサルビアのお花なんですけれども、
 神戸市長田区のお花でもあります。

 区民のみなさんから区のお花を募集した結果
 このサルビアが選ばれて、
 『小さなお花がたくさん集まって
  素晴らしい風景を見せてくれる。
  長田区もサルビアの花のようにみんなが
  協力していけるまちになってほしい。』
 という願いを込めて、1984年に
 長田区のお花に選ばれたということです。

 あとはですね、千葉県の富里市でも
 住民のみなさんのアンケートをもとに
 サルビアが市の花として
 親しまれているということで。

 今日はサルビアのお花のお話を
 させていただきましたけれども、
 秋ってあれですよね、過ごしやすい季節ですよね。

 秋生まれということもあるのか
 私一番大好きな季節が秋です。

 どうぞ、秋の七草をはじめ可憐でね、
 小さくポロポロポロポロ咲いている秋のお花たちを
 心穏やかにめでていただけたらと思います。」

<サルビア>

<神戸市長田区~区のシンボル~>

<富里市~市の花・市の木~>

[9/25] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「漢字で秋に桜と書く花と言えばコスモスですね。
 今日はコスモスのお話です。」

コスモスの原産地、想像できますか?

「なんとメキシコなんですって。
 コスモスのお花は外来品種だったんですね。」

日本の風景に自然にとけ込んでいて、
今ではすっかり日本での秋の花として
定着していますけれども。

日本には19世紀後半に渡ってきた
というふうに言われています。

主に秋にお花が咲いて、
花弁の形が桜に似ているところから
当初はアキザクラというふうに
呼ばれていたのだそうです。

コスモスという名前の語源はギリシャ語で
「秩序」とか「飾り」とか「美しい」とかという意味の
「kosmos」という言葉に由来しているそうです。

宇宙のこともコスモスと呼びますよね。
これはやっぱり星が秩序よく
きれいに並んで見えることから
呼ばれるようになったみたいですけれども、
コスモスのお花も花びらがきれいに並んでいることから
お花の名前もコスモスになったということです。

「そしてコスモスなんですけれども、
 なんと、またですよ、キクの仲間です。
 タンポポ、ヒマワリに続く
 びっくりキク科のお花でした。」

自然種では赤色、白色、
もしくはその2つの色が混じりあった
ピンク色のお花を秋口に咲かせます。

栽培したものの中には黄色とかオレンジとか
濃い紫色のコスモスのお花もあるそうですけれども。

そして、花言葉。

「これはなんかかわいらしいです」

乙女の純真

とか

乙女の真心

というかわいらしい花言葉がついています。

他にも美しさを表した言葉が並んでいます。

コスモスが咲き誇る道を
コスモス街道というふうに言うそうで、
長野県佐久市、福岡県北九州市、
同じく福岡県の久留米市など
日本中にはたくさんのコスモス街道があるそうです。

「長野県の佐久市のコスモス街道は9kmにも渡って
 コスモスのお花が咲き乱れているということで、
 きれいなんでしょうね。

 以前、茨城県内のね、コスモス畑でドラマのロケを
 させていただいたことがあったんですけれども、
 ほんとに見渡す限り一面のコスモスで
 ほんとにかわいくてね、
 すごい素敵だったんですけれども。

 聞くところによるとコスモスって
 一年草なんですってね。

 だから毎年植えかえなきゃいけないから
 コスモス街道もそうだと思うんですけれども、
 コスモス畑をね、毎年美しく育てて
 維持していくっていうのは
 ほんとたいへんな苦労があるんだろうなぁって
 思ったんですけれども。」

<コスモス(ウィキペディア)>

<コスモスの花>

<秋桜(コスモス)>

[9/24] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「漢字で草冠に秋と書く花と言えば萩です。
 まさに秋を代表するお花です。
 今日はその萩のお話をします。」

月曜日にお話しさせていただきましたけれども、
萩は秋の七草の一つです。

冬の間枯れた状態になった株から
新芽がたくさん出ることを「生える芽」と書いて
生え芽(はえぎ)というそうですが、
萩の名前というのはこの生え芽に
由来しているのだそうです。

実は、萩という名前は
約40種類ある萩の総称なのです。

萩は花の大きさなどによって大きくヤマハギ属と
メドハギ属の2つに分けられるそうです。

そのうち日本で萩とよく呼ばれているのは
ヤマハギ属のお花で、
一般的に私たちが萩と呼んでいるのは
そのヤマハギのことを示すそうです。

夏から秋にかけて蝶の形によく似た
赤紫色のお花を咲かせます。

万葉集には萩を題材にして詠んだ歌が
全部で140近くもあるそうです。

中でも代表的なのが山上憶良が詠んだ


 萩の花 尾花葛花 撫子が花
 女郎花 また藤袴 朝顔が花


というもので、一番最後に登場した
朝顔というのはこの歌の中では
桔梗のことを表しているそうです。

つまり萩の花から桔梗まで
秋の七草を詠んだ歌ということです。

「このように萩を題材にした歌というのは
 たくさんありまして、
 それだけ古くから日本人に好まれて
 親しまれているお花ということなんでしょうね。

 また萩はですね、宮城県では萩の仲間の
 ミヤギノハギ(宮城野萩)というお花が
 県の花に指定されているんですって。

 宮城県の名産にね、お菓子にね、
 『萩の月』ってあるじゃないですか。

 萩の名前がついているんですね。
 だから、県の花だったから『萩の月』なんですね。
 はじめて知りましたけれども。

 以前、和菓子のお話をさせていただいたときに、
 小豆ともち米で作ったおはぎのご紹介を
 したんですけれども、
 おはぎは小豆の粒が萩の花が咲き乱れている様子に
 似ているということから
 『萩の餅』というふうに最初は呼ばれていて、
 最終的に『おはぎ』になったということでございます。

 今日はそういうわけで、秋の七草の一つの
 萩のお話をさせていただきました。」

<萩(はぎ)>

[9/23] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「秋のお彼岸のこの時期に咲く花といえば、
 名前にもなっていますが彼岸花です。
 今日はその彼岸花のお話をします。」

彼岸花はきれいな赤い花が特徴です。
別名「曼珠沙華」(まんじゅしゃか)(※)
とも言われています。

曼珠沙華とはおめでたいことが起こる前触れに
空から赤い花びらが降ってくるという
意味なのだそうです。

そんなところから彼岸花は「天上の花」
とも呼ばれているのだそうです。

実は、この彼岸花の根の部分には
リコリンという毒があるそうです。

彼岸花は田んぼのあぜ道や土手に
多く見かけるお花ですけれども、
これはネズミとかモグラがあぜ道や土手に
穴を開けるのを防ぐために
毒性のある彼岸花の球根を植えたという、
言わばネズミ除けのためとも言われているそうです。

赤い、真っ赤な色が火を連想させるというので、
昔、子供たちが彼岸花をとってくるとお母さんが、

「そういうものをとってきたら
 家が火事になるからダメです」

なんて叱ったというお話があるそうです。

でも、それは毒があるので
子供が触れないようにという思いがあったから、
そういうふうにお母さんは
「とってきちゃダメだよ」
というふうに言ったということです。

昔の人は彼岸花の根っこの部分を水で何度もさらして、
根っ子の部分からでんぷんをとって
飢餓のときに食料にしていたということで、
水で何度も洗い流せば危険ではない
ということなのだそうです。

彼岸花はまっすぐな茎の上にお花だけをつけます。
そして、葉っぱは花が散った後に
ゆっくり生まれ出てくるのだそうです。

この彼岸花ですけれども、韓国では
「サンシチヨ」という名前で呼ばれているそうで、
漢字で書きますと想像するの「想」に「思う」に
中華料理の「華」と書きます。(想思華)

「すごいきれいな漢字3文字になります。
 同じ1本の茎を共有しながらも
 花と葉っぱは決して出会うことがないという。

 時期が違うからね、お花のあとに
 葉っぱが出てくるから。

 花は葉っぱを想って、葉っぱは花を
 想い焦がれるということから、
 想う、思う華、想思華(サンシチヨ)
 というふうに言うんですって。
 すごいきれい。

 私が生まれが秋のお彼岸生まれなのでね、
 彼岸花とはなんとなく縁があるんですよ。

 で、どんなイメージなのかというと、
 なんかこう毒があるというせいもあるんですけど
 なんかちょっと怖いイメージがあったんですが、
 今日なんかね、おめでたいことが起こる前触れに
 空から降る赤い花びら、天上の花
 というふうに聞いたのでイメージがよくなりました。」

<彼岸花(ヒガンバナ)>

(※)「まんじゅしゃげ」とも読むようです

[9/22] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「秋のお彼岸に入り、明日は『秋分の日』です。
 いよいよ季節は秋を迎えます。
 そこで今週は、秋のお花のお話をしたいと思います。」

春の七草と同じように秋にも七草があります。

秋の七草というのは、冬に向かう前に
咲き誇るお花の美しさを楽しむもので、
決して食べるものではないのですけれども。

秋の七草とはどのお花かと言いますと、
萩(はぎ)、桔梗(ききょう)、葛(くず)、
藤袴(ふじばかま)、女郎花(おみなえし)、
尾花(おばな)、撫子(なでしこ)。

今お話ししましたこの尾花というのは
薄(すすき)のことなのだそうです。

一番最初の萩からまいりますけれども、
萩という名前には秋に咲く草という意味が
込められているのだそうです。

お彼岸のときに食べるおはぎというのは
この萩に由来しているそうです。

そして桔梗。

桔梗は秋の七草なのですけれども、
実際に花が咲く時期というのは夏なのだそうです。

「そういうところからよく浴衣の模様などにね、
 桔梗の絵が描かれていますけれども。
 この桔梗の花は私、なぜかご縁があるお花で
 いろいろあるんですけれども(笑)」

そして葛。

葛は茎で籠や布を織ったり、
根からとったでんぷんは葛粉(くずこ)になります。

続いて、藤袴。

これは菊科の植物で香りが強いのが特徴だそうです。

「なんかピンク色の小さな小さな
 お花のかたまりのようなお花ですね。」

続いて、女郎花というお花は黄色い花が特徴で、
この花にまつわる悲恋物語があるそうです。

恋に破れて身投げした女性が着ていた
服の色が山吹色で、それで黄色い花に
このお花はなったというふうに言われている、
そんな物語があるそうです。

そして薄のことというふうに
お話ししましたけれども、尾花。

お月見のときには欠かせない植物ですね。

薄の「スス」は葉がまっすぐに
すくすくと立つことを表していまして、
薄の「キ」というのは芽が萌え出でている
という意味なのだそうです。

「ちゃんと『ススキ』にも意味があるんですね」

穂が出た状態で動物の尻尾に似ていることから
尾花というふうに薄のことを言うそうです。

そして、撫子。

こちらは漢字で「撫でる子」と書きます。

撫子は「愛しい子」という意味で、
お花の愛らしさを子供に見立てて
かわいい子供を撫でるような花というところから
撫子というふうに言うそうです。

「ということで、今日は秋の七草のお話を
 ご紹介させていただきました。」

<秋の七草>