[5/29] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は似たもの同士の違いに迫る
 『違いのわかるウィーク』と題しまして
 お送りいたしております。
 その第1段の今週は海で暮らす生き物たち、
 アシカ、アザラシ、オットセイなどの
 違いをお話ししています。
 今日はセイウチについてお話しします。」

セイウチはセイウチ科の生き物です。

「余談ですがセイウチって漢字で書くと
 『海の象』って書くんですね。」

北極海やアラスカ北西部、シベリア北部、
グリーンランドなどに生息しています。

体長は最大で4mを超えて、
体重はメスで900kg、オスで1500kg。

「間近で見たら恐ろしく大きいんでしょうね」

体の色は茶色から明るい褐色で、
胸からお腹にかけて濃い色をしています。

セイウチは何といっても
長い牙が特徴なのですけれども、
その牙の長さはオスが30cmから60cm、
メスは20cmから40cmにもなるということです。

上唇と鼻の下には太くて短いひげが生えますが、
このひげで海底にあるホタテ貝などの二枚貝を探して
牙で掘り起こして食べるのだそうです。

この牙は餌を食べるときだけに使うのではなくて、
地面に牙を刺して海から上陸するときにも使います。

さらに、この牙はオス同士が戦うときにも使います。

セイウチは普段10頭ほどで
群れているそうなのですが、
時には何百頭もの集団になることもあるそうで、
そんなときは牙を使って戦って、
それでボスの座を決めて
群れの秩序を守っているのだそうです。

「セイウチの牙っていうのは
 ほんとなくてはならないものなんですね。」

でも、セイウチはもともとはとても繊細で、
8月末に氷が溶けて休む場所がなくなると
争うことをやめて、狭い氷の上で
重なるように身を寄せ合うのだそうです。

「なんだかかわいらしいですね」

日本ではたくさんの水族館で
セイウチの姿を見ることができます。

中でも静岡県にあります
伊豆・三津シーパラダイスは、
1977年に日本で初めて
セイウチの飼育を始めた水族館として
知られているそうです。

「今週はオットセイ、アシカ、
 アザラシ、トド、セイウチと、
 並べられてパッと見たらわかないかもっていう、
 彼らの違いについて1週間お届けいたしました。
 いかがでしたでしょうか。

 私はかなり自信がつきました。
 たぶん次パッと見たら
 『あっ、これオットセイね』って
 わかると思います(笑)」

<セイウチ(ウィキペディア)>

<セイウチと会える水族館~WEB水族館~>

<伊豆・三津シーパラダイス>

[5/28] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は似たもの同士の違いに迫る
 『違いのわかるウィーク』と題しまして
 お送りしております。
 第1段の今週は海で暮らす生き物たちから
 アシカ、アザラシ、オットセイなどの
 違いをお話ししています。
 今日はトド、トドについてお話しします。」

トドはアシカの仲間では最も大きくて、
オスは体長3mにもなるそうです。

体重はメスで350kg程度なのですけれども、
オスは1トンを超えるものもいるということです。

「トドはアシカ科です。
 ここでもう1回言っておきますけれども(笑)」

北太平洋からアラスカ周辺の海に生息しています。

秋になると北海道や北アメリカの
西海岸にも南下してきます。

トドはアシカの仲間としては
とても長く幅広いひれを持っていまして、
下半身に比べて上半身が大きく見えます。

体の色は黒の褐色で口ひげが長くて
堂々たる風格をしています。

他のアシカの仲間と比べると
気性が荒いと言われているそうです。

岸の近くで群れで行動するのですけれども、
とても用心深くてよく統制がとれているそうです。

タラとかサケとかニシンとかタコとかイカとか
いろんなものを食べてとても大食いです。

「体も大きいですからね」

餌も相当な量なのだと思いますけれども、
5月から8月の繁殖期にはオス1頭に対して
メスが十数頭という状態をつくるそうです。

「これをハーレムと呼んでいるそうで、
 誰が教えるでもないのにこういうことを
 自然にできるっていうのがすごいですよね、
 動物ってね。」

8月を過ぎるとこのハーレムを解消しまして、
9月頃から南下を始めるということです。

日本にやってくるトドの数は
2000頭とも言われています。

ただ、そんな中トドの数というのは
年々減っているのだそうです。

その原因としましては、
トドはその体の大きさからたくさんのお魚を
餌として食べなくてはいけないのですけれども、
逆にそのお魚たちを私たち人間が
たくさん捕ってしまうことで
トドの餌が減ってきているということや、
やっぱり海の汚染などが原因に
あげられているということです。

現在トドはたくさんの水族館で
見ることができるのですけれども、
中でも北海道にありますおたる水族館のトドは
体重が600kgもあるのに
逆立ちをして見せてくれるそうです。

「その姿を写真で拝見したんですけれども、
 ちょっとおたる水族館のトド、
 見に行きたいなって思いました。

 今日はトドのお話をしました。」

<トド(ウィキペディア)>

<おたる水族館ホームページ>

[5/27] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は似たもの同士の違いに迫る
 『違いのわかるウィーク』と題しまして
 お送りいたしております。
 その第1段の今週は海で暮らす生き物たちの中から
 アシカ、アザラシ、オットセイなどの
 違いをお話ししています。
 今日はアザラシについてお話しします。」

アザラシは海で暮らす哺乳類の仲間で、
北極から南極まで広い範囲で生息しています。

日本では北海道の近海でゴマフアザラシ、
ゼニガタアザラシなど5種類のアザラシが
生息しているそうです。

北海道で繁殖しているのは
ゼニガタアザラシだけで、
他のアザラシたちはオホーツク海の
流氷の上で出産して、
流氷が岸に接近する冬に北海道に
やってくるということだそうです。

泳ぐときには後ろ脚をお魚のように
横に振りながら泳ぎます。

アザラシとアシカの違いは
耳たぶのあるなしの違いもありましたけれども、
泳ぎ方も全く違います。

そして、アザラシの歩き方なのですけれども、
前脚が短いために体を支えることが
できないので歩けないのです。

陸上を移動するときは芋虫がはうような
ムニュムニュとした動作で、
前足で地面を少しずつ蹴るように
前に進むということだそうです。

「多摩川で出没して人気者になりました
 タマちゃんいましたよね。」

アゴヒゲアザラシなのですけれども、
このアゴヒゲアザラシがなんと
本来は北極海の北極圏が生息地域だそうで、
それが多摩川に現れたというのは
ほんとにビックリなことで、
どうしてタマちゃんはどこからやってきたのでしょう
ということだそうです。

このアゴヒゲアザラシですけれども、
アゴヒゲアザラシの中では大きいものになると
体長が2m、体重も300kgにもなるということです。

日本ではあっかんべーするアザラシとして
人気を呼んでいるアザラシがいるそうで、
三重県二見シーパラダイスの
ミナミゾウアザラシのマルコちゃんです。

生後3ヶ月で南アフリカ沖から日本にやってきて、
今年の1月で丸20年を迎えて二十歳です。

2006年9月に国内の飼育記録を達成して以来
現在も更新中、元気でいるということです。

「人間の年齢に換算すると
 70歳以上の高齢だそうなんですけれども、
 飼育の世界記録が23年と8ヶ月だそうで、
 それを目指して、長寿記録を
 目指しているということです。」

<アザラシ(ウィキペディア)>

<北海道で見られるアザラシの種類>

<二見シーパラダイス>

[5/26] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は似たもの同士の違いに迫る
 『違いのわかるウィーク』と題しまして
 お送りしております。
 その第1段の今週は海で暮らす生き物たちから
 アシカ、アザラシ、オットセイなどなどの
 違いをお話ししています。
 今日はアシカについてお話しします。」

よく私たちが水族館で見かけるアシカの多くが
カリフォルニアアシカなのだそうです。

北アメリカの西海岸から
メキシコなどに生息しています。

このカリフォルニアアシカのオスは
大きくなると体長2m、
重さ300kgにもなるのだそうです。

泳ぐときは前脚を鳥が羽ばたくように使って
水中を素早く泳いでお魚やイカ、そしてタコなど
さまざまなものを探して捕らえています。

普段は水面に頭を出して泳いでいますが、
急ぐときは水中に潜って泳ぐのだそうです。

さらに、アシカは前脚で体を支えて
後ろ脚を前後に動かして歩くことができます。

「なんかイメージつきますよね」

ときにはどうやってここまで
上ってきたのだろうと思うほどの断崖の上で
休んでいる姿なども見られます。

「映像とか写真で見ることありますものね」

でも、そんなときでも
アシカはとても用心深いらしくて、
必ず見張り役のアシカがいて
周囲を警戒しているということです。

「海の中ではシャチとかホホジロザメっていうのが
 天敵らしいんですけれども、
 きっと陸上でもね、大きな鳥とかね、
 他の動物に襲われるっていうことも
 あるんだと思うんです。」

また、アシカには特徴として
小さな外耳と呼ばれる
耳たぶに当たる部分があります。

性格は発情期以外は穏やかで、
たいへん頭がよいので
よく水族館のショーに登場します。

特に水族館で生まれたアシカというのは
とても人間になついてくれているということです。

アシカとかオットセイとか
アシカ科の仲間たちというのは
みんな歩くことができます。

それに対して歩くことができないのが
アザラシなのです。

そんなわけで、そのアシカ科の仲間たちは
歩くアザラシというふうにも
呼ばれているということです。

「先ほどアシカには耳たぶが
 ついているって言ったんですけれども、
 アザラシのね、写真を見るとね、
 ただ耳の穴が開いているだけで
 確かにアシカにはポコって
 耳たぶのようなものがあります。
 わかりやすいかもしれません。

 水族館でね、ぜひ確認してみて
 いただけたらと思います。

 今日はアシカのお話でした。」

<アシカ(ウィキペディア)>

<アシカ科(オットセイ)の仲間~WEB水族館~>

[5/25] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「世の中には本当は全く違っていても
 似たようなものっていうのがいくつもあります。
 でも、『その違いは何?』って聞かれると
 『うーん』ってわからなくて
 困ってしまうことありますよね。
 そこで今週はですね、そんな似たもの同士の
 違いに迫ってみたいと思います。」

似たもの同士の違いに迫るということで、
勝手に「違いのわかるウィーク」というふうに
名づけさせていただきました。

その第1段の今週はですけれども、
海で暮らす生き物たち。

その中でも今週はアシカ、アザラシ、
オットセイなどなどの違いについて
お話ししようと思います。

やっぱりアシカとかアザラシ、
オットセイ、トド、セイウチとか
あのへんはパッと見てもわかりにくいですし、
それぞれの特徴は何?って聞かれても
答えられないのが正直なところなので、
そのへんをお話ししていきたいと思います。

まずは、今日はオットセイのお話から
したいと思いますけれども、
オットセイは北半球に住むキタオットセイと
南半球に住むミナミオットセイの
仲間がいるそうです。

もともとはオットセイは
南太平洋にいたのだそうですけれども、
その中の一部が北上してきて
それがキタオットセイになったということです。

その残りのアフリカとかオーストラリアとか
南極大陸に他のものが、
残りのものが移動して生息するようになって、
それがミナミオットセイになったということです。

アメリカのカリフォルニア付近に出現した
新しいタイプのオットセイというのがいて、
それが後にアシカになったそうです。

なので、もともとは全部オットセイだった。
アシカはもともとはオットセイだったそうです。

オットセイは体長はオスは2mを超えて
体重も200kgほどになるそうです。

オットセイはアシカに比べますと
見た目が小さいのだそうです。

ひれ状になった前後の足は
オットセイのほうが長くて、
より水中の生活に適応しているということです。

オットセイの体ですけれども、
寒さから身を守るために何万本もの
体毛で覆われているのです。

「だから、アシカのイメージは
 なんかツルツルしているじゃないですか。

 で、オットセイってね、
 けっこうフサフサしています。

 水で濡れているから
 わかりにくいかもしれないんですけれども、
 水に濡れたキタオットセイの姿って
 例えがあれですけれども、
 なんかシャンプー後の犬みたいな、
 なんかね、毛がペタって体にくっついて、
 実は毛がたくさんあるんですよ
 っていうような感じの体をしています。」

<オットセイ(ウィキペディア)>

<オットセイ~ナショナルジオグラフィック~>

[5/22] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は焼き物のお話をしています。
 いろいろ焼き物の違いについて
 お話しさせていただきましたが、
 最終日は焼き方についてお話しします。」

一般的な焼き物は粘土を練る作業から始めます。
この土練りというのがかなり重要です。

まずは荒練りといって土を大まかに
こねる作業からスタートしますが、
その後菊練りをして細かく練りながら
土から完全に空気を抜いていきます。

これをちゃんとしないと
ひび割れの原因になるのですけれども、
とても難しい技と根気のいる仕事なのでたいへんです。

器などを作る場合はろくろという回転台を使います。
手で回すタイプですとか電動式などがあります。

台の上に粘土をのせて
台を回しながら粘土に指や手を当てて、
回転の中心から指と手の位置までを
半径にしたきれいな円を形作ります。

「言葉で言うとものすごく簡単そうに
 思うかもしれませんけれども、
 このときに中心をとるのが非常に難しくて
 初心者の私のような者にはですね、
 実際目で見るよりやったほうができないです。
 かなり難しいです。」

その形を作りましたら
その後1日から2日間乾燥させまして、
半乾きになった状態で削りといいまして
形を整えたり高台のまわりを
削ったりして形づけます。

その後また季節によりますけれども、
焼く前には1週間ほど乾燥させます。

そして、よく乾燥したものを確認してから
窯で焼いていきます。

これをいわゆる素焼きと言います。

素焼きがすんだら水をはじいてつやを出すための
うわぐすり、釉薬をかけたり塗ったりします。

そして、その後高温でじっくりと焼く
本焼きに入るのですけれども、
焼き物の色や硬さというのは
焼く時間や温度によって変わりますので
緊張する瞬間です。

焼き上がったらひび割れしないように
何日も自然に熱を冷ましてから
窯から取り出します。

「焼き物はほんとに時間がかかって
 こんなに手間がかかるんだって
 思うんですけれども、
 ぜひぜひ行楽地など旅先で
 体験できるところがあったら
 旅の思い出にもなりますしね、
 その器を見るたびに
 その土地のことも思い出しますし。

 あとなんかね、物を大事に扱うっていうことを
 自然に学べると言いますか、
 けっこうお子さんと一緒に作られても
 どうかななんて思います。

 そんなわけで今週は
 焼き物のお話をさせていただきました。」

<窯元の工房を見てみよう>

[5/21] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は焼き物のお話をしています。
 昨日は陶器と磁器の違いをお話ししました。
 原料が粘土なのが陶器、
 それに対して磁器は石の粉に粘土や
 石英などを混ぜた陶石が原料です。
 この中間的なものと言われているのが
 炻器(せっき)と言われるものです。
 いったいどんなものでしょうか。」

まず炻器ですが、
あまり見かけない漢字なのですが、
炻器の「せっ」という漢字は
火偏に石というふうに書きます。

この炻器は焼締めとも呼ばれています。

陶器と同じように原料は土なのですが、
同じ土でも吸水性のないものを使います。

昨日までお話ししていますうわぐすりを使わないで
固く締められた状態へと焼き上げていきます。

焼き上げるときの温度は陶器よりも高め、
磁器よりは低めの1200℃から
1300℃ということです。

代表的なものとして岡山県の備前焼があります。

備前焼は投げても割れないというふうに
言われているのだそうです。

「びっくりしましたけれども」

これは先ほども言いましたけれども、
うわぐすりを使わないで、釉掛けしないで
2週間も1200℃以上の高温で焼いて締めるために
強度が他の焼き物に比べると高いそうです。

この釉掛けをしないということで、
独特の手触りとか味わいがある器になるわけです。

そして、滋賀県の信楽焼も炻器を代表する焼き物です。

「信楽焼といえばタヌキの焼き物をね、
 想像される方もいらっしゃるかと思いますけれども、
 あのタヌキさんは信楽焼です。」

その他愛知県の常滑焼なども有名で、
その土地ならではの土の成分が
独自の焼きの味を出しているそうです。

「うちではあれですね、
 常滑焼のお急須使ってますね。」

この愛知県の常滑焼、
そして先ほどご紹介しました滋賀県の信楽焼、
あと岡山県の備前焼、
他にも福井県の越前焼、
そして兵庫県の丹波立杭焼、
あと愛知県の瀬戸焼、
この6つの窯のことを六つの古い窯と書いて
「六古窯」(ろっこよう)というふうに呼ばれていまして、
日本六古窯、日本を代表する陶芸の産地とされています。

「こういうね、陶芸の生産地に
 旅される機会がありましたら
 ぜひぜひなんかその土地のね、
 土を触っていただいて、
 もしかしたら素敵なね、
 出会いがあるかもしれませんし、
 なんか土から知る器の深さみたいなね、
 そんなのもいいかもしれません。」

<炻器(ウィキペディア)>

<全国やきもの案内・日本六古窯>

[5/20] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は焼き物のお話をしています。
 焼き物の種類の中に陶器と磁器がありますが、
 今日はその違いについてお話しします。」

まず、陶器は原料が粘土で、
「土もの」とも呼ばれています。

一般的には指ではじくと鈍い音がします。

土で形を作り低温で素焼きしたものが土器ですけれども、
陶器はその土器の状態のものに下絵をつけて、
そこにうわぐすり、釉薬を塗って、もしくはかけて
1000℃以上の高温で焼き上げます。

焼く前に釉掛け(くすりがけ)をしているので、
土器とは違って水をはじいて
焼き上がりにはつやがあります。

陶器の代表的なものに岐阜県の美濃焼、
山口県の萩焼、佐賀県の唐津焼、
鹿児島県の薩摩焼、栃木県の益子焼
などなどがあります。

陶器に対して磁器なのですけれども、
陶石が原料です。

陶石とは石の粉に粘土や石英などを混ぜたものです。

陶器や土器の「土もの」に対して
「石もの」と呼ばれています。

色は白くて、はじくとチンという金属音がします。

磁器の代表的なものには愛知県の瀬戸焼、
佐賀県の有田焼、伊万里焼、石川県の九谷焼、
京都の京焼などがあります。

制作にとても手間がかかり、
高度な技術が必要と言われています。

陶器が厚みがあるのに対して、
磁器は薄いのが特徴です。

薄くても硬くて耐久性があるので
長く使うのに適しています。

陶器でも磁器でも代表的産地に
九州が多いのですけれども、
それは豊臣秀吉が天下統一の頃、
朝鮮半島からたくさんの陶芸家が日本に来て
九州に新しい焼き物の技術を伝えたからでは
と言われています。

「一度私、磁器も作らせていただいたことが
 あるんですけれども、
 自分ではとても薄く作ったつもりですけれども、
 これは毎回陶器でもそうなんですが
 出来上がりはさほど薄くもなく重みのある
 おぼつかない器になります(笑)
 これもでも大切に使っています。

 あと九谷焼がうちの主人が大好きで、
 うちには九谷焼の器がたくさんあります。
 緑色とか青色がとてもきれいな器ですね。」

<陶器と磁器>

[5/19] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は焼き物のお話をしています。
 昨日は日本で最初に作られた焼き物、
 土器のお話をさせていただきました。
 土を固めて焼いたものが土器なんですが、
 水を吸ってもろいのが欠点でした。
 やがてそれを解消する画期的なものが誕生します。
 今日はそれについてお話しします。」

焼き物の吸水性やもろさを解消する
画期的なものとは「うわぐすり」です。

「釉薬」(ゆうやく)とも言います。

このうわぐすりとは焼き物の表面を覆う
ガラス状の膜のことを言います。

原料は岩石や灰などです。

これを素焼きした器につけることを
くすりがけと言うのですけれども、
こうやってくすりがけして焼くことによって
さまざまな色を出したり、
水が漏れないようにしたり、
汚れがつきにくくなったりするということです。

昨日朝鮮半島から新しい焼き物の技術、
須恵器のお話をさせていただきましたが、
この須恵器は窯の中で1000℃以上の
高温で焼き上げたものなのですが、
まきを燃やしたときにできた灰や、
さらにその灰が高熱でとけて
自然に焼き物の表面を覆ったのを見て、
それまでにない美しさが感じられたと言われています。

そこで、あらかじめまきを燃やして灰を集めて、
その灰で器の表面を覆うことで
焼き上がりが美しくなり、
水をはじく効果もあることがわかりました。

その灰に土などに含まれる
さまざまな成分が混じりあってできたのが
自然のうわぐすり、釉薬です。

その自然のうわぐすりを分析した結果、
人工的にそのうわぐすりをつくることが
できたということだそうです。

木の灰だけでは焼いたときにうわぐすりが
溶け過ぎてしまうことがあるので、
藁を焼いた灰や粘土、鉄とか銅、
あとコバルト、チタンなどの金属材料を加えて
うわぐすりを作るのだそうです。

「体験で陶芸をさせていただく機会に
 出会っていらっしゃる方もたくさん
 いらっしゃるんじゃないかと思うんですけれども。

 私も一番最初に九州に旅行に行ったときに
 そこで体験で陶芸をさせてもらって以来、
 日本各地体験できるところで陶器だったり、
 磁器だったり、その土地その土地の土に
 触れて作らせていただいてます。

 本当に土地土地で土の表情が違って、
 何て言うんでしょう、
 素手でね、土に触れるっていう、
 なんかその出会いがね、すごくよくて
 毎回日本てそんなに大きい国ではないんだけれども、
 土ってこんなに違うんだなって毎回驚かされます。」

<うわぐすり~Yahoo!百科事典~>

[5/18] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「最近行楽地で焼き物を楽しまれる方が
 増えているそうですね。
 もしかしたら今年のゴールデンウィーク、
 旅先で焼き物されたよっていう方も
 いらっしゃいますでしょうか。
 自分で作った焼き物っていうのは
 ほんとに愛着がわきます。
 そこで今週は、そんな焼き物の
 お話をしたいと思います。」

まず最初に、焼き物とは?

簡単に言いますと焼き物とは
粘土や石の粉を練って形を作り、
それを乾燥させてから火の熱で
焼き上げた器や作品のことを言います。

一口に焼き物と言いましても、
粘土の種類や焼き上げる温度、
そして使い道などによって主に
土器、陶器、磁器、炻器に分類されています。

日本人が最初に作った焼き物は土器です。

土を練って形を作って焼き上げたもの
のことを言います。

縄文時代の遺跡からは
たくさんの土器が見つかっています。

この時代の土器は地面に
浅く穴を掘ってそこに土器を入れて
周囲に木を寄せ集めて焼いたもので、
この焼き方を野焼きと言います。

土器の誕生によって当時の人たちは
硬い木の実などを火にかけて調理するようになって、
暮らしが大きく変わったというふうに言われています。

ただし、土器は水を吸う性質があり、
強度が弱いのが欠点でした。

その後、古墳時代の中頃、
焼き物の新しい技術が朝鮮半島から伝わりました。

それは「すえき」というもので、
須藤さんの「須」に「恵」に「器」
と書いて「須恵器」です。

これは窯を使って焼き上げるものです。

この窯を使って焼き上げることで、
それまでの野焼きと違って熱が逃げないで
温度が安定して高温状態を保つことが
できるようになったのです。

こうして窯で焼き上げた須恵器は
それまでの土器と違って吸水性が少なくて硬いため、
とても画期的なものだったそうです。

この須恵器の技術は全国に伝わりましたが、
14世紀から15世紀、室町時代には
衰退したというふうに言われています。

「今ではなかなかね、野焼き陶芸をするっていう機会、
 なかなかないかと思うんですけれども。

 それでも体験させてくださるところもあるそうで、
 自分で土を掘ってね、手びねりで器をつくって、
 それで河原で火をおこして焼くところまで
 自然な原始的な感じで体験させてくださる
 ところがあるそうです。
 とても貴重ですよね。

 そういうわけで今週は、
 焼き物のお話をさせていただきます。

 私もかなり陶芸にはですね、
 たいへん興味を持っておりますので、
 またそのへんもお話ししたいと思います。」

<陶磁器(ウィキペディア)>

<土器(ウィキペディア)>