[11/4] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は楽器のお話をしています。
 今朝はピアノについてです。」

ピアノのお話をさせていただく前に、
チェンバロという楽器をご存知でしょうか?

ハープシコードとも言うそうです。

チェンバロは昨日お話ししましたギターと同じように
弦をはじいて音を出す楽器です。

弦が何十本も張られていて、
鍵盤を押すと鳥の羽の軸で作られた
小さなツメが弦を引っかいて音を出します。

ただし、鍵盤の押し方を変えても
音量は変わらなかったそうです。

そんな中18世紀のはじめ、
チェンバロの製作者でもある
イタリアのクリストフォリは、
演奏者の弾き方によって音の強弱をつけられるように
弦をハンマーでたたく仕組みを思いついたそうです。

いわゆるピアノの原型を発明したと
いうことになるのですけれども、
このクリストフォリさんはこの新しい楽器に
「弱い音も強い音も出せるチェンバロ」
という意味の名前をつけました。

「これがまた長い名前なんです」

「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」
というふうな名前なのですけれども、
この長い名前が「ピアノフォルテ」というふうに
略されて呼ばれるようになって、
最後はピアノというふうに呼ばれるように
なったということだそうです。

とは言いましてもまだまだ音の強弱の幅は狭くて、
モーツァルトの頃は力強い音ですとか
激しい音を出すのは難しかったそうです。

そのためにモーツァルトの曲というのは
軽快で美しい音色のものが多かったということです。

「そうなんですよね、つまり楽器によって
 生まれる曲のタイプも違ったって
 いうことなんですよね。」

その後ベートーベンが活躍する頃には
音域が拡大されまして、
全体的な音量も大きくなって
音量の差も広がって表現力が高まりました。

現在は88鍵が標準だそうで、
1オクターブが12鍵ですから
音域は7オクターブ以上あることになります。

そのピアノの弦の数ですけれども、
230本前後が一般的なのだそうです。

「230本もあるんだ、ピアノの裏側にね。」

中音、高音は1つの鍵盤に対して3本ずつ弦を張って、
低音は最低音に近づくにつれて
3本、2本、1本と減らしていって、
さらに低音から高音になるにしたがって
弦の長さを短くしていって、
弦の太さも段階を追って変えていて
高音に行くほど細くするということです。

「すごいですね。
 明日もね、このピアノのお話の
 続きをさせていただきます。」

<ピアノの歴史と構造~鳴るほど♪楽器解体全書~>

[11/3] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は楽器のお話をしています。
 今朝はギターについてです。」

ギターのような弦をはじいて音を出す楽器は
たいへん古くからあって、
そのきっかけは弓だと言われています。

ビウエラというものですとかリュートといった
中世のヨーロッパで流行した楽器も
弦をはじいて音を出すもので、
そんな中から現在のようなギターが
誕生したということです。

ギターは今では最もポピュラーな
楽器の一つですけれども、
かつてはヨーロッパの王室や貴族の間で、
特にご婦人に持てはやされていた
高級な楽器だったそうです。

当時の宮廷ではご婦人方のお化粧台の上に
口紅などと並んでギターが置いてあったそうです。

ナポレオンもギターの愛好者だったそうで、
亡くなった後にナポレオンの愛用のギターが
発見されています。

誕生以来ギターはヨーロッパで
広まっていきましたが、
それがアメリカに渡って誕生したのが
フォークギターで、
ヨーロッパで発展し続けたのが
クラシックギターということです。

「『なるほどそうだったのか』って思いましたけれども」

「ギターには弦が張ってありますよね」

15世紀に4本の弦のギターが誕生しました。

その後5本の弦のギター、
さらには19世紀になると6本の弦のギターが
誕生して人気となりました。

この6本の弦のギターがフォークギターと
クラシックギターの源になっています。

この6本の弦のギターですけれども、
「19世紀ギター」というふうにも呼ばれていて
製作者によって形もサイズもさまざまだったそうです。

現在のギターに比べると
かなりサイズは小さいそうです。

それを大きくしまして音の面でも改良したのが
19世紀初めにスペインで生まれた
アントニオ・デ・トレースです。

トレースというのは人の名前で、
もともとは大工さんだったのですけれども、
弦やギターのボディーの長さを伸ばして
幅も広くして現代のギターの基礎を
おつくりになったそうです。

トレースさんの影響を受けた人々がその製法を広めて、
やがて素晴らしい演奏家や作曲家が
数々誕生したところから、
スペインはクラシックギターの母国とも
言われているということです。

「私、昔音楽をやっていた頃
 ギターをちょいとばかり習ってたことがありまして、
 エレキギターなんですけれどもね。

 最近はちょっとまったく触ってないですけれども、
 そのときに一緒に練習していたのがドラムで、
 ドラムもけっこう好きでした。
 なんか懐かしいなって思いました。」

<クラシックギターの歴史と構造~鳴るほど♪楽器解体全書~>

[11/2] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「この番組を聞いてくださっている方の中に
 楽器をやっていらっしゃる方いらっしゃいますか?
 あるいは学生時代にやっていらっしゃったという方
 というのもいらっしゃるのではないでしょうか。
 自分で楽器を演奏して音楽を楽しむっていうのは
 素敵なことですよね。
 そこで今週は、楽器のお話をしたいと思います。」

そもそも楽器とは他の人に何かを知らせるときに
木や石などをたたいて音を出していたのが
始まりだということです。

やがてたたくだけではなくて、
木の実の殻ですとか貝などに
息を吹き込んだときに音が出ることがわかって、
こうしてたたいて音を出すものと
吹いて音を出すものの2つが誕生します。

そして、この異なる2つの音を重ね合わせて
楽しむようになりました。

これがアンサンブルの始まりだということです。

そんな中、3000年前には弦楽器が
誕生していたと言われていまして、
その頃の壁画には弦楽器を演奏する人の姿が
描かれていたそうです。

この頃の弦楽器は弦の数が少ない
ハープのような形だったそうです。

こうした弦楽器の技術は
やがてバイオリンやピアノ、
さらには三味線を生み出しました。

その一つのバイオリンですけれども、
16世紀の半ば、北イタリアで
発明されたと言われています。

バイオリンのように弦をこすって音を出す楽器は
もともとはモンゴルあたりの民族楽器、
馬頭琴(ばとうきん)が始まりだとされています。

最初に誕生したバイオリンですけれども、
現在のバイオリンと見た目は
ほぼ変わらないそうです。

その後ニコロ・アマティという人が
製作技術を確立しまして、
その技術をアントニオ・ストラディバリとか
ガルネリ・デル・ジェスという人が継承して
現在に残る名器をいくつも生み出しました。

バイオリンは何百年もの年月が経ちながらも
ずっと現役でよい音を出すことが可能です。

これは解体して修理ができるからなのだそうです。

例えばネックの部分ですけれども、
100年単位で修理したりつけかえたりするそうです。

「100年単位ですよ、すごいことです。」

中には表側の板ですとか裏側の板の裏を
跡を継いだ職人さんが削って
薄くする場合もあるそうです。

「だって100年単位ですもんね。
 職人さんもやっぱり跡を継いで
 いかれるっていうことですもんね。

 なので、300年とか生き残っている
 バイオリンにはほんとに様々な
 歴史があるということで、
 何百年も経っているバイオリンって
 よく聞きますものね。

 今週はそういうわけで楽器のお話を
 1週間にわたってしていきたいと思います。

 今日はバイオリンのお話でした。」

<バイオリンの歴史と構造~鳴るほど♪楽器解体全書~>