[1/29] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は冬ならではの現象についてお話ししています。
 今朝は御神渡りについてお話しします。」

寒さの厳しいこの時期、
湖が全面にわたって凍ることがあります。

この氷の表面に裂け目ができて、
その裂け目が盛り上がって
延々と続く現象が見られることがあります。

「これが『おみわたり』っていうものなんですって」

「おみわたり」というのは、
御礼の「御」に神様の「神」に「渡る」と書いて
「御神渡り」というふうに言います。

神様が氷の上を歩いて渡られた跡ということで、
御神渡りというふうに呼ばれるそうです。

この御神渡りはどうやってできるかと言いますと、
氷が収縮したり膨張したりすることで起きる現象です。

氷点下10℃以下の日が何日も続くと
湖が全面にわたって凍っていきます。

その状態が何日も続いて
朝と夜の寒暖の差で氷が膨張と収縮を
繰り返していきます。

それを繰り返すうちに氷に裂け目ができて
そこにまた新しい氷が作られていきます。

それをずっと繰り返していきますと、
小さな山みたいな、盛り上がったような状態で
1本の道のような状態のものが
湖の真ん中にできます。

これが御神渡りと言われている現象です。

「ほんとにイメージとしては
 氷で覆われている湖の真ん中に裂け目ができて、
 そこがほんとに山のように
 氷の道ができているような、
 そんなような状態ですね。」

北海道の屈斜路湖、長野の諏訪湖などが
御神渡りで有名なのだそうです。

諏訪湖の御神渡りは諏訪大社の男性の神様が
女性の神様のもとに通った道というふうに
されているそうです。

「こうした御神渡りをね、
 ぜひ間近で見たいっていうふうに
 思われる方いらっしゃるかと思いますけれども、
 諏訪湖も屈斜路湖もこの時期というのは
 立ち入り禁止になっているそうです。

 今週は冬ならではの現象ということで
 1週間お届けいたしました。

 先日もね、お話ししましたけれども、
 最近ね、地球が温暖化って言って
 冬がどんどん暖かくなってますけれども、
 こういった、なんでしょうね、
 地球上の宝、そういうのがいつまでもね、見れる、
 そういう現象がいつまでも見れる、
 そんな地球でいてくれたらいいなぁって、
 そういうふうに思いました。」

<諏訪湖の御神渡り>

[1/28] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は冬ならではの現象についてお話ししています。
 今朝は四角い太陽です。」

四角い太陽とは、
北海道の北東部の沿岸などで見られる
厳しい冬の象徴です。

北海道の北東部といいますと、
北海道の地図をご想像いただいて
右上に付き出ている知床半島から左側、
オホーツク海に沿ったあたりのことを
指すのですけれども、
こちらでは太陽が四角く見える現象が
起きるということです。

これは空気の温度差によって起きる
蜃気楼の一種なのだそうで、
この蜃気楼というのは大気中の暖かい空気と
冷たい空気の境目で光が屈折とか曲がったときに
発生するという現象なのだそうです。

大気中に温度差がない状態では
光は直進するのですけれども、
温度差があると光は曲がって、
それによって遠くのものが歪んで見えたり、
そこには存在しないものが見えたりします。

この四角い太陽というのも
そんな蜃気楼が起こす現象だということです。

この現象ですけれども、
気温がマイナス20℃以下であること、
そして上空が暖かいことなど
いくつか条件が重なったときに
見ることができるということです。

北海道の北東部は冬は
晴れの日が多いのだそうです。

そのために昼間は太陽によって
暖められた地表の空気が、
夜になるとどんどん上へ上へと
上がっていくことによって
気温が下がっていく現象がよく起きるそうです。

これを放射冷却と言うのですけれども、
放射冷却がよく起こるところは
四角い太陽が見える可能性が高い
ということなのだそうです。

この四角い太陽のように
蜃気楼が起こす自然現象に
「げんひょう」というのがありまして、
これは「幻」の「氷」と書いて
「幻氷」という言葉なのですけれども、
オホーツク海で春先によく見られる現象だそうで、
よく晴れた日、遠くの沖合に大きな流氷が
浮かび上がって見える現象です。

このように蜃気楼は冬から春にかけて
さまざまな現象を起こすということです。

「なんか北海道ではあれですね、
 素晴らしい自然の現象に出会える機会っていうのが
 いろいろあるんですね。

 こういうの考えてみると、
 なんて言うんですかね、
 自然が織り成す現象ってほんとに
 地球からの贈り物っていうか、
 地球上の宝だなって思いますね。

 なんか大切にしていきたいですよね。
 見れる機会があったら見たいですよね。」

<寒さが作り出す幻想的な太陽~四角い太陽~>

<網走市ホームページ - 幻氷>

[1/27] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は冬ならではの現象についてお話ししています。
 今朝はフロストフラワーと樹氷です。」

フロストフラワーとは直訳すると霜の花です。

地面からの水蒸気が
外気に冷やされてできる氷の結晶が
まるで真っ白なお花のように見える
というものだそうです。

このフロストフラワーが登場する
場所なのですけれども、
例えば寒いところにある湖です。

寒さで湖の表面が凍って、
それがだんだんと溶けて水蒸気になったときに
できるのだそうです。

または深い谷などでは地面の下から
温泉が湧き出ている場合があって、
そのためにあちらこちらから
温かい蒸気が出てきて、
その蒸気が冷たい外気で急激に
冷やされたときにもできる
ということだそうです。

だから川の周りですとか岩の周りとか、
そういうところに現れるのだそうです。

続いては樹氷。

よく耳にする言葉ですけれども、
こちらは寒さで急激に冷やされた水滴が
強風などによって次々と
松とかそういう木に付いて、
それが凍ってできたものです。

氷は普通透明なのですけれども、
樹氷の場合は白く不透明で
柔らかい氷で覆われるそうです。

「あれは雪のかたまりではなかったんですね」

山形県蔵王ですとか、青森県の八甲田山、
そして秋田県や岩手県の
八幡平というところなどで、
同じ東北地方でも限られた山岳地帯でしか
見ることができないということです。

このあたりはシベリアからの
季節風が日本海で水分を含んで
湿った状態でやってくるそうです。

「なのでできやすいっていうことなんでしょうね」

大正3年、1914年、
山形県蔵王で地元の方々が
冬山を探検していたときに発見して、
最初は「雪の坊」というふうに
呼んでいたそうです。

後に樹木の「樹」に「氷」で
「樹氷」というふうに
名づけられたのだそうです。

同じ樹氷でも人の形に似たような
さまざまな形の樹氷になったりもするそうです。

「そういうふうに人の形に似たのは
 『アイスモンスター』って
 呼ばれているらしいんですけど(笑)

 確かにたくさん樹氷が並んだ写真なんてよくね、
 カレンダーなんかで見かける機会がありますけれども、
 それはそれはすごいことですよね、
 モンスターだらけでね。」

<フロストフラワー(霜の花)>

<蔵王の樹氷>

<山形蔵王の樹氷>

[1/26] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は冬ならではの現象についてお話ししています。
 今朝はオーロラのお話です。」

光のカーテンとも呼ばれるオーロラですけれども、
オーロラとはいったい何なのかと言いますと、
電気を帯びた粒子と大気との間で
引き起こされる光のショーです。

「わかりにくいですね(笑)」

宇宙にあります太陽の表面では
爆発が繰り返されています。

この太陽で大きな爆発が起きたときに、
プラズマという小さな粒子が
まるで風のように地球に押し寄せてきます。

これを「太陽の風」と書いて「太陽風」
というふうに呼んでいるのですけれども、
地球にはバン・アレン帯という
放射線帯が取り巻いています。

これがあるところは
この太陽風というのは通さないのです。

ところが、北極部分と南極部分というのは
この放射線帯がちょうど空いているそうです。

なので、このバン・アレン帯がないところに
このプラズマ粒子が入ってきて、
地球の大気と摩擦を起こして光を放ちます。

「いわゆる発光するんですね」

これがオーロラということです。

このオーロラという名前をつけたのは
天才科学者ガリレオ・ガリレイです。

ローマ神話に出てくる希望の女神
オーロラからとったと伝えられています。

オーロラというのは地上およそ
100kmあたりに登場するということです。

「私、飛行機に乗ったときにね、
 空に漂うオーロラらしきものを
 見たことがあるんですよ。

 白いフワフワしたのがヒュルヒュル飛んでいて、
 あれはオーロラじゃないかなっていうふうに
 思ったことがあるんですけど。

 これも誰に確認したわけでもないので
 わかんないんですけど。」

オーロラというのは弱い光なので、
太陽が昇ってくると見えなくなって
しまうということです。

なので、太陽の沈まない白夜にも
見ることができません。

オーロラの色なのですけれども、
何色もあるみたいで、
その色の違いというのは地上からの距離ですとか、
大気中の原子とか分子とか電子エネルギーの
強弱によって変わるということです。

最も多く見られる白っぽい色というのは
酸素原子との摩擦によって、
青色というのは窒素分子との摩擦によって
現れる色だということです。

「私が見たオーロラらしき(笑)ものは
 白っぽかったです。

 ねぇ、なんか夢があるな。
 オーロラだったらいいなって思うんですけどね。」

<オーロラ(ウィキペディア)>

<オーロラ中継~Live!オーロラ~>

[1/25] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「日本には春、夏、秋、冬と4つの季節がありますね。
 そして、この寒い冬にしか見られない
 自然現象というのがいくつもあるんです。
 そこで今週は、冬ならではの現象について
 お話ししたいと思います。」

今朝はダイヤモンドダストについてお話しします。

気温が氷点下で、お天気はよく晴れていて、
そして風がほとんどないとっても寒い日。

空気中に氷の結晶がキラキラと
浮かんで見えることがあるのだそうです。

これがダイヤモンドダストと言われる現象です。

氷の結晶に太陽の光が当たってダイヤモンドのように
キラキラ輝いて見えることからこう呼ばれています。

気象用語では「細かい氷」と書いて
「細氷」というふうに言うそうです。

このダイヤモンドダストができる
仕組みなのですけれども、
空気中の水分は上空で雲になって
雨とか雪になって地上に降りてきます。

ところが、このダイヤモンドダストの場合は
空気中の水分が雲になる前に急激に冷やされて、
直接氷の結晶になったものなのだそうです。

とても寒い気候で、
しかも空気中の湿度が高くないと
氷の結晶はできません。

「まぁ、そうですよね、湿度高くないとね。」

気温がだいたいマイナス20℃以下であること、
そして晴れているということ、
風がないことなどいくつもの条件が重ならないと
ダイヤモンドダストというのは見ることができません。

すごく珍しい現象であるそうです。

日本では主に北海道の雪深いところなどで
観察されているそうです。

このダイヤモンドダストに太陽の光が反射すると、
まるで光の柱のように見えることがあるのだそうです。

それを「サンピラー」と言うそうです。

サンピラーは「太陽の柱」という意味が
あるそうなのですけれども、
まるで天から天使が舞い降りたかのような、
とても神秘的な自然現象なのだそうです。

そして、このサンピラーと同じように
ダイヤモンドダストに太陽の光が反射してできる現象に
「サブサン」というのがあるそうです。

このサブサンというのは光のかたまりみたいな感じで、
「太陽の下の太陽」という意味で
サブサンというふうに呼ばれているみたいです。

「これもまた神秘的なんですけど。

 空中にですね、ポアーンと大きな光の
 丸いかたまりが浮いてるように見えます。

 こんなの見ちゃったらもうなんか
 ほんとにいいことあるんじゃないかしら
 って思えるような、そんな、
 ほんとになんかね、神秘的な現象ですね。

 今日はダイヤモンドダストのお話をしました。」

<霜とダイヤモンドダスト>

<太陽柱(ウィキペディア)>

<映日(ウィキペディア)>

[1/22] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は寒い時期にぴったりなお汁物のお話をしています。
 全国にはその土地ならではの汁物がたくさんあります。
 今日はそのお話です。」

今日はせんべい汁からご説明します。

せんべい汁というのは、
青森県の八戸地方を中心に
200年以上前から食べられているという
郷土料理だそうです。

この「せんべい」とは名物の「南部せんべい」です。

南部せんべいは小麦粉と水を練って
円形の形に入れて硬く焼いて作ります。

縁に「みみ」と呼ばれる薄くて
カリッとした部分があるのが特徴です。

せんべい汁というのはお肉ですとかお魚、
お野菜やキノコなどでだしをとったお汁の中に
この南部せんべいを割って入れる
というお料理なのだそうです。

鍋料理として食べる場合と
汁物として食べる場合があるということです。

お料理に使うときの南部せんべいというのは、
「おつゆせんべい」ですとか
「かやきせんべい」と呼ばれる
汁物専用に開発されたものを使うそうです。

一般的に南部せんべいと言ったら
そのままいただくことのできる、
お土産なんかになるような
おせんべいなのだそうですけれども、
このお汁物用に開発されているものは
煮込んでも溶けにくくて、
食べると独特の食感があるように
焼き上げたものだということです。

それから日本には呉汁(ごじる)という
郷土料理もあります。

この「ごじる」の「ご」というのは
広島県の呉市と同じ漢字で、
「くれ」とも読むのですけれども、
大豆を水に浸してすりつぶしたもののことを
「呉」と言うそうです。

この「呉」をお味噌汁に入れたのが呉汁。

こうした呉汁の中には「しながわじる」と
呼ばれるものもあるそうで、
東京の「品川」に「お汁」と書いて
「品川汁」なのですけれども、
キノコとかニンジンとか油揚げの他に
地元の伝統お野菜、「品川カブ」などが
入っているそうです。

「品川カブっていう伝統的なお野菜が
 あったんですね」

品川汁ですけれども、
青森の郷土料理でもあるそうです。

これはどういうことかと言うと、
江戸時代に青森の船が江戸の沖で難破して、
船乗りさんたちが品川にたどり着いたときに
品川の漁師さんたちが品川汁を作って
食べさせてあげたことで命が助かったよ
というふうに言われているお話がありまして、
この助けてもらった船乗りさんたちが
青森に帰った時にこの品川汁を広めたということで
青森の郷土料理にもなっているということだそうです。

「今週は汁物のお話をさせていただきました」

<せんべい汁~八戸せんべい汁研究所~>

<呉汁(ウィキペディア)>

[1/21] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は寒い時期にぴったりな汁物のお話をしています。
 今朝はのっぺい汁のお話です。」

のっぺい汁は日本各地に古くから伝わる郷土料理です。

中でも島根県の津和野地方、奈良県、
新潟県ののっぺい汁が有名なのだそうです。

鶏肉とお豆腐、ニンジン、
お大根などの野菜を刻んで煮て、
小麦粉、葛粉、片栗粉などで
とろみをつけるのが特徴だそうです。

のっぺい汁の名前の由来ですけれども、
とろみがついているので
ぬらりとしたということを意味する
「ぬっぺい」という言葉がなまって
「のっぺい」になったのではというふうに
言われているそうです。

「のっぺい」の「い」をとって「のっぺ汁」
というふうに呼ぶところもあるそうです。

こののっぺい汁ですけれども、
お正月ですとかお祭り、冠婚葬祭など
たくさんの人が集まるときに
作られるということが多いそうです。

もともとはお正月に使った食材の
余りで作られていたそうです。

さきほど島根県の津和野地方、奈良県、
そして新潟県ののっぺい汁が全国的にも有名ですよ
というふうにご紹介しましたけれども、
その中でも奈良県のものが
一番古いとされているそうです。

奈良の1年を締めくくるお祭りに、
毎年12月に行われる「春日若宮おん祭」
というのがあるのだそうです。

今年で875年という古い歴史を持つ
お祭りなのですけれども、
平安時代にこのお祭りの主役をつとめる
大和の侍にのっぺい汁を振る舞った
というふうに言われているそうです。

いずれにしても今や日本全国にある
こののっぺい汁ですけれども、
その土地土地によって中身も
多少違ってくるそうです。

例えば鶏肉の代わりに鮭とかイクラなど
海の幸を使うところもあるそうだし、
あと中には貝柱とか赤貝とか、
そういう魚介類を入れるところもあるそうです。

このようにさまざまなタイプの
のっぺい汁が全国にありますけれども、
共通しているのはお味噌を使わない
すまし汁であるということです。

「私ね、今日こののっぺい汁のレシピをご説明して、
 そしてのっぺい汁の写真を拝見して
 びっくりしたんですけれども、
 私何も考えず、名前も知らず、由来も知らず、
 何の気なしにこののっぺい汁自分で作ってました。
 不思議ですね。

 こんなに歴史の古いのっぺい汁だから
 きっと生まれながらにしてDNAに
 刻まれていたのかもしれませんね。

 そんなわけで、
 今日はのっぺい汁のお話でした。」

<のっぺい汁(ウィキペディア)>

<けんちん汁、さつま汁、のっぺい汁>

<のっぺい汁~【レシピ大百科】~>

[1/20] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は寒い時期にぴったりな汁物のお話をしています。
 今朝は粕汁(かすじる)です。」

今日は暦の上では大寒。
1年で一番寒い日と言われています。

そんな日に体をポカポカと温めてくれる
汁物の一つに粕汁があります。

粕汁の「かす」とは酒粕のことです。

「私粕汁好きですね」

日本酒の作り方を簡単にご説明しますと、
お米と麹、酵母、お水を混ぜて
発酵させてもろみを作ります。

このもろみに固形物がいろいろ入っていますから
これを絞って日本酒にするということで、
そのときに残ったものが酒粕です。

酒粕にはデンプン、タンパク質、食物繊維、
さらにはタンパク質が分解してできたアミノ酸とか
ビタミン、酵母などなどが含まれています。

どれも健康のためには必要な栄養分ですし、
酒粕には体を温める効果もあります。

そんな酒粕を捨ててしまうのはもったいないですし、
何か生かせないかなということで
考え出されたのがこの粕汁ということです。

酒粕を加えたお汁でお魚とかお魚の塩漬けとか
お野菜を煮込んだこくのあるお汁物です。

「私、小さい頃はこの独特の
 お酒の味っていうのが苦手でね。
 粕汁を母が作ってくれると
 『ああ、粕汁だー』って
 がっかりしてたもんなんですけれども、
 あるときから大好きになって、
 粕汁食べたくなりますね。
 大好きですね。」

北海道の代表的な汁物の一つに
三平汁というのがあるのだそうです。

塩鮭とお大根、ニンジン、ジャガイモなどの
お野菜を煮たもので、
北海道の郷土料理でもあるそうです。

この三平汁の名前ですけれども、
諸説あります。

室町時代に武田信広という武将が
北海道に向かう途中に嵐にあって
奥尻島にたどり着いたときに、
三平さんという漁師さんが保存しておいたお野菜と
塩漬けにしたニシンの煮込んだお汁を作って
食べさせてあげたことが始まりで
三平汁と呼ばれるようになったという話。

あと、江戸時代に北海道が松前藩と呼ばれていたときに
斉藤三平さんという武士が考え出したという説。

諸説いろいろありますけれども、
この三平汁は時代や地域によって
変化しているそうです。

「塩漬けされたお魚だけではなくて
 季節のお魚が使われたり、
 味も塩味だけじゃなくて味噌味ですとか
 酒粕を入れるところもあるということで、
 いろいろね、おいしくきっと
 変化しているんでしょうね。」

<粕汁(ウィキペディア)>

<粕汁の作り方>

<三平汁(ウィキペディア)>

<三平汁~【レシピ大百科】~>

[1/19] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「今週は寒い時期にぴったりな汁物のお話をしています。
 今朝はけんちん汁のお話です。」

けんちん汁の由来ですけれども、
二つ言われています。

まずは鎌倉にありますお寺、
建長寺から来たという説です。

もともとはこの建長寺で修業をしている
お坊さんたちの精進料理であったのではないか
と言われています。

あるとき精進料理に使うお豆腐を
誤って崩してしまって、
でも、それを無駄にせずに
お汁に入れたことから生まれたというのが
けんちん汁なのだそうです。

崩れたお豆腐ですとか、
普段は捨ててしまうような
お野菜の皮などを一緒に煮るという、
お寺ならではの無駄のないお料理だったそうです。

つまり、建長寺のお汁、「建長寺汁」が
なまって「けんちん汁」になったという説です。

そのけんちん汁が全国に広まったと言われています。

そしてもう一つですけれども、
中国にはお客さんが訪ねてきたときに出す
お持て成し料理にしっぽく料理というのが
あるのだそうです。

そのしっぽく料理の一つに
細切りにした食材を崩したお豆腐と一緒に
油で炒めて湯葉とか油揚げで巻いた
お料理というのがあるのだそうです。

このお料理の名前が「巻く」という字に
繊維の「繊」と書いて「巻繊」(けんちぇん)
と言うそうです。

それが「けんちぇん」が
「けんちん」になったという説です。

この巻繊という食べ物なのですけれども、
これは単に油で炒めた具材を
湯葉などで巻いたというだけで、
お汁物ではないのです。

「なので、私はけんちん汁は建長寺からなのかな、
 なんて思ってましたけれどもね。」

とりあえず由来は二つあるということです。

昨日ご紹介しました豚汁とけんちん汁の
違いは何かと言いますと、
豚肉を使う使わないという他に
味付けが基本的に違います。

豚汁はお味噌味、お味噌を溶かしてお味噌味。
そして、けんちん汁はお醤油味です。

もう一つの違いに、けんちん汁は
一度中に入れるお野菜を油で炒めてから
お汁にするというものに対して、
豚汁は炒めないという点があるということです。

「よくよく考えたらお汁って系列ありますよね。

 今申し上げたとおり具材を油で炒めてから
 味噌味かお醤油味で作るお汁物。

 具材を炒めずにお汁に入れて作る
 味噌味かお醤油味の汁物。

 つまり、4系列あるんだなんて
 改めて感じたりしてます。」

<けんちん汁(ウィキペディア)>

<けんちん汁レシピ55品~クックパッド~>

[1/18] 『鈴木杏樹のいってらっしゃい』

「寒い日に体を温める食べ物の一つに汁物がありますね。
 汁物の代表といえばお味噌汁ですけれども、
 それ以外にも日本には古くから汁物がたくさんあります。
 そこで今週は、汁物のお話をしたいなぁと思います。」

まずは、薩摩汁です。

薩摩の名前がついていますように、
九州・鹿児島の郷土料理です。

鶏の骨付きぶつ切り肉をお野菜と一緒に煮込んで
お味噌で味付けしたお汁です。

「鹿児島が薩摩藩と呼ばれていた頃から
 あったお汁なんですね」

現在では鹿児島地方に限らず
各地で作られていますけれども、
実はこの薩摩汁の先ほど言いました鶏肉を
豚肉に変えたのが豚汁です。

ということで、次は豚汁のお話をします。

漢字で「豚」に「汁」と書いて
「とんじる」と読みますけれども、
「ぶたじる」というふうに呼ぶところもあります。

でも、「とんじる」も「ぶたじる」も一緒です。

豚汁がいつ頃から作られるようになったかというのは
実ははっきりとしていないのだそうです。

日本は古くから動物の肉を食べる
習慣というのはなかったのですけれども、
この豚肉が一般的に食べられるようになったのは
明治時代になってからですので、
豚汁も明治以降に考え出されたのだろう
というふうに言われています。

地域やご家庭によって中の具も違ってきますけれども、
一般的にはお味噌仕立てのお汁の中に
ジャガイモやニンジン、ゴボウなどのお野菜と
豚肉のバラ肉の切り落としを入れて煮込んだものが
豚汁というふうに呼ばれているそうです。

日本にはたくさんの汁物がありますけれども、
豚汁のように豚肉を使った汁物というのは珍しいそうで、
豚肉を使うにはちゃんと理由があるそうです。

どういうことかと言いますと、
豚肉を使うことでお汁にこくがでるということ、
そして豚肉の脂分でお汁が冷めにくいということです。

「確かに、うん。
 いつまでも熱い印象ですよね。

 豚汁って極端な話、おかずがなくても
 ご飯と豚汁だけで成立しちゃうっていう、
 そういう面白いお汁物ですよね。

 もうそれぐらい具だくさんで体も温まるし、
 すごく『あー、食べたー』っていう
 満足感も得られますしね。

 それで豚汁が嫌いっていう人少ないですね。
 豚汁みんな好きじゃないですか。

 なんかとっても日本人から愛されている
 お汁物だなって私は感じます。」

<薩摩料理(ウィキペディア)>

<豚汁(ウィキペディア)>

<豚汁レシピ157品~クックパッド~>